上手いなぁ、作り方が巧み。
ホラーなのかな？と思わせてからきちんとスリラー／ミステリーに持ってくるあたりに韓国作品特有の流れを感じられる。
家の中にある開けてはいけない部屋、突如連れ去られ記憶が消失する兄、家族間で流れる歪な空気感。
『この家族には絶対、何かある！』と、先が気になり没入感も増していく。
そこから、二転三転して鑑賞者に行き着く暇を与えずどんどん話は展開。
矢継ぎ早に情報を繰り出し、こちらの予測が覆されていく感覚は爽快だ。
物語に惹き込まれ、ミスリードの数々に翻弄されていく時間。
スピードとカオスの組み合わせ、ジェットコースター的に虚を突くスタイル、これぞコリアンムービーだね。
“ならでは”の強みが顕著に現れていた。
相変わらず「この国の警察何やってんの？」だったり、都合よくバイクやトラックが突っ込んできたりのお家芸も健在(笑)
これがあるからこそのイムニダ、スムニダ、カムサムニダ！(使い方は微塵もあってない気がするけど、僕のハングルは雰囲気なのでご容赦)
追い込まれていく感じが好きならハマる、勢いで押し切る一本。
本筋は別として質感が似ているのは藤原竜也の『22年目の告白 -私が殺人犯です-』
あれも元は『殺人の告白』のリメイクだったはず、やはり韓国クライムが好きなかた向けの一作だと思います。
