NEWおっさん

15時17分、パリ行きのNEWおっさんのレビュー・感想・評価

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)
2.0
「半生ガッツリ描写をどう捉えるか。」

驚異の88歳映画監督、クリント・イーストウッドの最新作はまたまた実話が元。ヨーロッパで起こった無差別テロ「タリス銃乱射事件」をモチーフに、パリへ向かう電車の中の出来事を描く。犯人を取り押さえ、栄誉勲章を貰った3人の若者役は、実際の本人達を起用しているという実話モノの極め付けとも言える作品。

見る前はてっきり事件が起きる前から解決するまでを描いたモノかなと思ってたが、3人の少年時代からいきなり入るのでビビる。そっから3人のキャラというか実際の半生を見ている感じで正直盛り上がりどころは何一つ無い。

事件が起きるのは残り20分を切った頃で、そこまでもちょくちょく事件が起きるまでをフラッシュバックみたいに挟んでくるが、電車に乗ってからのコトは結局最後に全て見せてくれるし、あまり意味がないんじゃとは思った。

監督の前作「ハドソン川の奇跡」でも思ったコトだが、実際この3人の勇気は凄いし、ヒーローだとも本気で思うが、映画としてはどうなんだコレ。同じ実話としても「アメリカン・スナイパー」みたいなこれぞ映画!みたいな衝撃からどんどん遠ざかってる気がするよ。

そろそろ「グラン・トリノ」ぐらいの頃のエッジが効いた監督オリジナル話を見てみたい。