このレビューはネタバレを含みます
本当の幸せとは？
これは他人が決められることではなく
世間が決めることでもない
当人たちがどう感じるか
これが一つのメッセージであったのかと私は感じた。
視聴するにあたりエネルギーがいる映画だった
演技
とにかく自然
家族での集まりのシーンはもはや隠し撮りではないかと思うような描写ばかりだった
ぼそっとつぶやく声、どことない気だるさ
樹木希林がやはり凄い
そして子役の女の子
最初こそまだ他人であったがため表情も少なく人形のようであったが
徐々に打ち解けて笑顔になっていく
あの歳にしてあれを出せるというのは本当にすごい
美しいものだった
ストーリー
タイトル通り
万引きをするほど貧困した生活
家族自体、血のつながりはほとんどない
それでも一つ屋根の下
なぜか共に暮らす
この世の人間関係は『有益性』で繋がっていると本で読んだ
互いに形はどうあれ有益であるから繋がり、無益になると離れていく
その益の形がなんだったかは明確ではなかった
それが愛だったのか
それが居心地だったのか
それが都合が良かったのか
それしかない故の益だったのか
ただ
この映画ではこれは家族であった
最後の尋問
家族に対しぶつけられる質問
一つ一つが常識、普通ならという重い鉛玉
そんな中でのおさむとのぶよの決意
人を思って、家族を想った行動
あの日常はとてもとても変え難い
美しいものだったと思う
感情移入が過ぎてしまう映画であった
