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仮面ライダーアマゾンズ THE MOVIE 最後ノ審判の84gのレビュー・感想・評価

3.5
 レギュラー放送の完結編。
 そのため、映画としては多くの制約が掛かる。
 それは『各キャラクターごとの決着を描かなければならない』ということ。

 衝撃的な舞台設定、『人食いのバケモノ』だったはずのアマゾンの変容。
 まあ、費用対効果と可食部分の少なさからすると、ちょっとリアリティのない設定には感じた。
 衝撃は有ったが、そのあとの煮詰め方なども、ちょっとウソ臭い話というか、ここまでの説得力は無くなった感じ。

 第二期で登場して離脱したキャラクター達にはほとんど障らず、第一期から直接この映画でも成立しそう、とは感じた。七羽さん周りと成長速度くらい?
 この辺り、『第一期が成功したから第二期、第二期が成功したから映画』というような、場当たり的な作劇には感じた。

 リアリティのなさとシナリオの一貫性の無さが、どうにも小林脚本とは思えないなぁ、と思って確認したら、小林脚本じゃなくなってた。
 『義務的に話を終わらせなければならない』ことと『牧場』というアイデアを押し通すために構築してしまった映画。

 とはいえ、駄作ではない。
 義手のシーンなどは、ここまでで積み上げてきたものもあり、かなりキた。
 リアリティこそないが、やはり『牧場』の設定はインパクト充分。
 ただ、完結編というにはやっぱり終わってないことも気になるし、最後の審判というタイトルも回収できているとは感じられない。
 ファンは必見の映画、だが、逆にファンじゃなければ見る価値は無い、というライン。
 つまり普通。
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