emily

スワッガーのemilyのレビュー・感想・評価

スワッガー(2016年製作の映画)
3.8
 集合住宅で暮らす移民の子供達。学校にはフランス人は一人もいない。彼らの目線、想像力に寄り添い、彼らの言葉に音楽と映像をのせ、その世界を綴る・・

 無機質な集合住宅、学校、狭いコミュニティで暮らす移民の子供達。あらゆる国の人がいて、思考も全く違う。建物と数匹のうさぎを交差させる。子供達にはそれぞれの苦悩があり、考えがあり、カメラの前で自由に話す。それは一対一ではなく、彼らの声を聞いてる仲間たちがそこにいる。言葉に交差するイメージ映像、多種多様な音楽が彼らの心情に寄り添い、スタイリッシュに少年少女を切り替えていく。それはぶつ切りではなく、思考と思考を繋げるようにイメージ像で繋げ、バラバラのようでしっかりそれぞれが繋がっており、このコミュニティの欠かせない一員である事を思わせる。

音楽が彼らの心を解放し、学校が終わるとみんな自由な笑顔を見せる。そのあとはそれぞれの生活がある。でも学校に来ればみんながいる。一人ではない。みんながいる。
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