ゆきまる

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのゆきまるのレビュー・感想・評価

3.5
以前友人に激推されたパルプ・フィクションが全然はまらなかったので、タランティーノ敬遠してたのだが・・意外とよかった。

ただ、シャロン・テート事件の背景知識の予習は絶対に必要。作品の解説ブログで、これはタランティーノの映画による歴史改変という言葉を見て、この作品の価値を改めて知った。凄惨な事件だったからこそ、映画というファンタジーの力でシャロン・テートを救ったタランティーノは素晴らしいと感じた。きっとどこかのパラレルワールドで、シャロン・テートは幸せに生きている。映画の意義って色々あるとおもうけど、この作品を通じて、映画の持つ可能性の大きさを教えてもらった気がする。

以下雑感ーー
アメリカの西部劇やら、70年代のハリウッドのことなどは知らないので、例によって、タランティーノが嬉々として色々詰め込んだであろう映画愛はあまりわからなかったのだけれど、ブラッド・ピットとディカプリオというHollywoodきっての二大俳優の魅力に引き込まれる。

時代とともに人気が落ちぶれ、アイデンティティ・クライシスの最中にいる西部劇俳優リックダルトン(デカプ)。落ち込み、泣きわめく彼の肩を優しく抱く相方のスタントマン、クリフブース(ブラピ)。この2人の友情物語に胸が熱くなる。クリフが涙を流すリックにサングラスを貸すシーンが好きだった。

ディカプリオの演技って、脆さや繊細さと大胆さの強弱の付け方が極端で、そこに技を感じる。おじさんになったけど、泣き顔が少年の頃から変わらない笑 セリフを飛ばした自分に、怒り狂い荒ぶるファッキンリックダルトンの演技が面白すぎたww

ブラッド・ピットは、顔もいいけどそれ以上にスタイルの良さが並外れていて、立っているだけで様になる。ほんとかっこいい。
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