じぇれ

焼肉ドラゴンのじぇれのレビュー・感想・評価

焼肉ドラゴン(2018年製作の映画)
3.0
【在日韓国人一家の心の叫び】

昭和44年の日本。在日韓国人が営む焼肉屋で、切なくも可笑しいドラマが繰り広げられていきます。

ともすれば、右側からタックルが飛んできそうな内容です。しかし、作り手は最低限の客観性を加えた上で、あくまで個人の叫びとして描いていますので、そこはよかったと思います。

しかしながら、いちいち演出がくどいのが気になりました。泣かせよう、笑わせようという意識が強すぎるのでしょう。

中でも、ナレーションにあのキャラクターを使ったのは、あざとすぎると感じました。なぜあざといのかは、ネタバレなしでは書けませんが、反則だと思います。観た方のご意見を伺いたいところ。

予告編から期待していた物とは、かなり違う作品でした。舞台劇を観る感覚で、一家の掛け合いを楽しむといいでしょう。

※脇役ですが、宇野祥平さんがよかったです。最低限の客観性を担保する役割を担いつつ、ぶつけるところのない哀しみに満ちた物語に、癒しを与えていたと思います。いい俳優です。
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