とらキチ

バイスのとらキチのレビュー・感想・評価

バイス(2018年製作の映画)
3.9
劇場公開時鑑賞しましたがCSにて再鑑賞再レビュー。
チャンべの驚異的な役作りで話題になった作品。その身体を張った役作りのおかげか本人にそっくり!そしてやっぱりチャンべは声がイイ!その他の主要キャストも、子ブッシュのサム・ロックウェルをはじめ、ラムズフェルドのスティーブ・カレルもみんなちょっとクセがあるけどそっくりでノリノリで演じているのがわかって面白い。
やっぱり個人的に1番のハイライトはパウエル国務長官による国連安保理事会での大ウソ赤っ恥スピーチ。「記者たち 衝撃と畏怖の真実」「オフィシャル・シークレット」この2作も併せて観ると、より楽しめる。
全体的には、とてもわかりやすくて面白い造りの映画。登場人物のその時々の目論見や心情がそれを象徴する直接ストーリーとは関係の無い映像によって補完される。「※イメージ映像です」みたいな感じで。これによってシリアスなストーリーが、わかりやすく可視化されコメディとして成立している。
しかし、ずっとデタラメな事をし続けてきたヤツらが気付けば権力を手中にして、もっとデタラメな事をしでかそうとする。笑いながらもゾッとさせられる事の連続だった。そして図らずもナレーターを務める事になったジェシー・プレモンスが演じた役の人が不憫すぎる。
チャンべが同時期に撮影していたゲイリー・オールドマンにウィンストン・チャーチルの役作りの為にどれくらい増量したのかを尋ねたら「増量なんてせずに特殊メイクをした」と答え、既に増量中だったチャンべは特殊メイクの進歩にメチャクチャビックリすると同時に後悔した、というエピソードが大好き(笑)
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