小さな田舎町に住むエラは、心理学の課題に取り組むうちに自身に劣等感を抱いてしまう。
悩んだ彼女の身にある衝動が沸き起こり、ストリップクラブへ向かったエラは人を殺してしまう。
女子大生がシリアルキラーへと変貌を遂げるサスペンススリラー。
殺人の快感から何度も人殺しを繰り返す、いわゆるシリアルキラーが主人公の映画です。
本作は殺人鬼物ですが、スプラッター要素はなく、その辺を期待すると肩すかし食らうかもしれません。
しかし中々いける。
とりあえず最後まで見れてしまう作品でした。
B級映画のいいところが見事に出ており、エラが無垢な少女から殺人鬼までひた走る姿だけをクローズアップしており、余計な雑音がないシンプルな作品です。
人殺しの快楽が忘れられなくなり、次々と知り合った男性を殺していきます。
複雑な人間ドラマや犯行の動機だとか、そういう面倒なものは一切ないです。
"男は獲物"と割り切っているのもあって、変な恋愛要素なんかもありません。
ただただヤバい主人公が人を殺してく。
それだけに特化して描いているのは、考えるのが苦手な私は好感が持てました。
見たい所だけ見せる、これはやはり才能でしょうね。
確かに難解な作品も面白いのですが、意味不明で監督の自己満足なだけだとか、そんな作品なんかも多いですからね。
殺し方のバリエーションが少ないのは、まだ初心者だから仕方ない。
主人公が人殺しをするたびに垢抜けていくところなどの成長物語的な要素は面白い。
おそらく一般にはウケない作品ですし、二度と見ない作品でしょうが、それでも見て後悔のない作品でした。
また、このような作品にマルコム・マクダウェルやマイケル・マドセンが出演しているのにはビックリでした。