大友克洋『童夢』が連載されたのは1980年から1981年、単行本は1983年だった(そう思うと、時代のものすごく先を行っていたんだなあ)。
あそこに出てくる本物の霊能力者がおばさんふうの顔で、妙に説得力があった。この映画では柴田理恵がその役柄で、ベストなどのおばさんファッションが逆に凄みを持たせている。プロ中のプロという感じ。
評判どおりのかっこよさだった。
松たか子の目にある傷も、話題のパンチも、依頼人に対する「怖いでしょ」の一言もしかり。
悪霊のような「何か」を払い清めるために大掛かりな、映画的スペクタクルが展開される。劇場で見るにふさわしいエンタテインメントだ。
酷い描写もあるが、ひたすら驚かせる多くのホラー映画風でもないところが良かった。
小松菜奈、いろんな意味でかっこいい。『沈黙』とは違う芸風で驚いた。
『バクマン』でも清純派の演技してたし、その広さはたいしたものだ。
役柄もハロルド作石『Rin』のイタコにも似ているような気もする。