映像表現の倫理規定というのは一体何処までがセーフなのか、そうした事を考えさせうるモラル破壊力が凄まじい内容であることは間違いない。少なくともコレを痛快と思う事は難しい。
内容がとっちらかってるような気もするが、要所要所で見せる構成やカメラワークなど意外にもオッと思わせる部分もあり、何より超アブナイ主人公も含めた登場人物のキャラ立ちと役者の顔が素晴らしく自主映画とは思えない完成度の高さを見た。
同監督の「ハングズマン・ノット」とコンセプト的に近いものを感じたが、コチラはよりエンターテインメント的(いや、そんなワケないんだけども)な安定感のようなものを感じた。
映像的なグロさよりも、まともな主要登場人物がほぼ居ない世界観に気持ち悪さを覚えるが確実に記憶に残った一本。無論オススメはし難い。