Bitdemonz

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーのBitdemonzのレビュー・感想・評価

3.5
これまでの『スーパーマリオブラザーズ』というゲーム作品を映画含めた映像化した作品の中では極めて高い世界観の再現度だろう。またストーリーへの導入も配管工という設定を活かしつつ異世界(キノコ王国)への転移は勿論だが、その方法がピーチ姫の存在の謎の片鱗にも軽く触れている(賛否はあるかもだが)のはとても興味深い。

またドンキーコングらの世界観ともリンクさせつつマリオカート含めたシリーズ作品の要素も取り込んだ目配せなど、実に上手に取り込んであり、バランス良くお馴染みのストーリーに彩りも添える。


まぁそもそも、遊んで楽しい“インタラクティブ”な作品の側だけを映像作品にする事での良さという点では、活き活きと動き回るキャラを眺めてるだけでも良い、という辺りまでに留まっているところでの「あえてコレで良い」レベルとも言えるし、物語としての内容の薄さを補間するものでもないあたりでの批判的な意見も理解出来なくもないかなと。

みんな知ってる“あの世界観”が見事に映画化された!その再現度はスゴい!……そこが観たいもののゴールなのであれば、その欲求は満たされると思います。

それにしてもそういうバランスってホント難しいですよね。ちょっとでもオリジナリティを入れるとノイズになっちゃいますし、その点ではこの作品の再現度は非常に細かいところまで配慮が行き届いてます。
でも、それを観たいっていう気持ちの根源にあるものって…一体何なんでしょうね。

自分もとりあえず、あの世界が映像化されるとどんなカンジになるんだろう、という興味本位から視聴はしたワケですが、その後に残る気持ちの行き場、というんですかね、確かに「スゴい」んですが……っていう。
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