空海花

ラスト・ムービースターの空海花のレビュー・感想・評価

ラスト・ムービースター(2017年製作の映画)
4.7
2019MyBest振り返り
Best3から1はレビュー済みなので振り返りは終わります。
これでようやく去年の手帳をひとまず仕舞えます(笑)


名前は違えど、これはもう主演バート・レイノルズの映画である。
遺作となり集大成のような映画となった。
映像にはかつてのバート・レイノルズ。
本人が本人と共演。
この贅沢な映像は、世代でなくとも十分楽しめると思う。(世代にドハマリしていたらもっと楽しめるだろう)

かつての名俳優ヴィック・エドワーズの元にとある映画祭受賞の招待状が届く。
だが、いざ行ってみると、迎えの運転手はパンキッシュファッションで礼儀もない女の子、ホテルも安普請。なんか変!
それは大きな映画祭と名前の似た全く異なる小さな映画祭だった。

主人公やけになり泥酔。
そんなに?と実は結構引く。行儀悪すぎ(笑)
年老いたことへの寂しさと苛立ち。過去の栄光。落ちぶれたハリウッドスター。

映画祭を開いた人は本当にヴィックのファンだけれど、運転手の女の子は彼をよく知らない。
彼氏のことで頭がいっぱい。
でも全然幸せそうじゃない。
むしろ心に鬱屈したものを抱えている。
その街は彼が昔住んでいた街。
ヴィックもまだ傍若無人だし
女の子に思い出巡りのお供をさせる。
じわじわと化学反応が起きていく。
軌跡を辿るロードムービー。
さぁあらすじを変えて行こう。

間違った選択
しかしこうしてかつての自分を映し出すような映画の企画が、ここで起きたことが奇跡のような幸せではないだろうか。
亡くなる1年前に。。

人生まだ半ば

たとえ老いさらばえたとしても
人生は途中、あらすじは変えられる。

私も死ぬ間際まで、人生まだ半ばと言いたい、
言い続けたい。

そう思ったらもう涙が止まらなかった。


2019劇場鑑賞99本目/146
2019MyBest④


昨年一泣きました。
年配の方が多い客席も号泣。
エンドロールでは嗚咽が漏れるほど。
あと犬…🐶
バート・レイノルズ様、素晴らしい映画をありがとうございました。
空海花

空海花