ゴト

クシナのゴトのネタバレレビュー・内容・結末

クシナ(2018年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

あの集落って鬼熊が作ったんだっけ?長い間人目につかない様に山奥で暮らしてきた、というよりも様々な事情を抱えた女達が集まって一つのコミュニティを形成しているといった感じで、そこに独自の文化や信仰を求めて人類学者がやって来るという設定に若干の違和感を覚えた。

まあ、文化や信仰に重きを置くというよりも、そういったものの形を借りて監督さんの内にあるものを表現しているという感じだと思うので、その辺りはそこまで重要でもないんだけどね。

話の作りは上手く出来ていると思うけど、鑑賞中はどうもこっちの勝手な先入観で思い違いをしていたので、中々ストーリーに入っていけなかったのが悔やまれる。

てっきりクシナは集落の中でも特別な存在で、他の住人からは距離を置かれていて、そこに外から来たもう一人の異端である主人公が現れて心を通わせて…。みたいに思ってたから、なんかクシナな描き方が甘いなとか思ってたけど、裏設定を聞いて合点が行きました、そういうことだったのね。

監督さんがどういう想定で脚本を練っていたかは知らないけど、最終的に自分がこの映画の印象を言うとすると、男を拒んだ遊郭って感じです。そう思うと如何にも民俗学っぽい名前も源氏名だと言えなくもないし、ラストも身請けっちゃ身請け。

あと、画はめっちゃ綺麗。
ゴト

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