順慶

5時から7時までのクレオの順慶のレビュー・感想・評価

5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)
3.5
クレオの5時から7時までの2時間を1時間半で見せる映画。あまり時間を省略せず、移動も会話もそのままな感じがおもしろい。

タロットカードの占いから始まる。時間は5時。
クレオは癌の検査をして、その結果を知るまでの時間。クレオは結果が気になって気が気でない。
占いの結果は本人にも知らせることができないほど最悪。

検査の結果を知るまでの時間を落ち着かなく、パリの街を歩くクレオ。いったん帰ってまた家を出て、カフェに行ったり、友人に会ったり。

画面の右にときおり時間が表示される。なんとなくタイムリミットを感じる。

歌手として有名なクレオだからか、すれ違う人たちがクレオを見ている。でも話しかけたりしない。
他人の行動や会話が気になっているクレオ。そういう視点もおもしろい。

フランスでは火曜日は縁起がよくないのだろうか。火曜日は「買ったものをすぐに身につけるとよくない」というようなセリフがあった。だから帽子を買ったけれど、送らせた。

いわゆるガーリー作品。
クレオのファッションは見どころなのだろう。モノクロ作品だけど、カラーなのかなと勘違いするほどカラフルにも感じる。

そして死を考えながら生きるクレオの2時間。検査結果はどうなのか、こっちも気になる。
順慶

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