じぇれ

洗骨のじぇれのレビュー・感想・評価

洗骨(2018年製作の映画)
3.8
【沖縄の空気感が心地よい人間讃歌】

洗骨__遺体を焼かずに風葬。数年後、親しかった人々がその骨を1つ1つ洗い弔う風習。
亡くなった母の洗骨を行うために、4年ぶりに集った家族。しかし、彼らの心はバラバラで......。

お笑いコンビ・ガレッジセールのゴリこと照屋年之監督の長編第2作。1作目が興行的に苦戦して以来、自主制作短編映画で腕を磨いてきたそうです。その努力が見事に実り、ユーモラスで温かい人間讃歌に仕上がっています。

少し丁寧すぎるかなぁと感じるところは多々あります。
特にラストのナレーションはなくても、画で十分伝わるでしょう。
しかし、笑いをブリッジにしながら、丁寧に心情を紡いでいく演出は、好感がもてます。
エンドクレジット中、このままこの世界に浸っていたいなぁと、終わるのが惜しくなったほど。

敢えて具体的な内容は書きません。
特に、生きることに疲れている人は観てください。
「なんくるないさ~」と背中を撫でてくれるような、優しい作品ですから。

照屋年之監督の次回作にも期待します。
この方、もっと上手くなると感じましたから。

これは”ゴリ / 映画監督誕生”だ!
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