ギズモX

サーホーのギズモXのレビュー・感想・評価

サーホー(2019年製作の映画)
3.4
インド人の三人に一人が観たインド映画『バーフバリ』のプラバース主演のインドアクション映画。
あれがぶっ飛び全開の全部のせ映画であったように、これも尋常なものではなかった。

170分という長時間の中に、サスペンス、アクション、PVと、ありとあらゆるインドなものを勢いに任せてありったけブチ込んだ超特大ボリュームのぶっ飛び作品であり、
普通ではあり得ない演出と理解不能な情報量の多さには、初回は困惑すること間違いなし!

現代のインドやヨーロッパを舞台に巨大グループの隠し財産を追って陰謀が繰り広げられるストーリーだが、プラバースの掌に踊らされているかのように話が二転三転し、
それに合わせて戦うプラバース、推理するプラバース、企てるプラバース、飛ぶプラバースなど、レパートリーが豊富なプラバースがどえらいことをトムクルーズ以上にやり尽くす。

アクションシーンも『007』とか『MI2』とか『ワイスピ』とかいろんなハリウッド映画のオマージュが満載で、よくぞここまで詰め込んだもんだと素直に感動します。

挙句の果てにはあれほどやりたい放題しときながら(まだまだだぜ!)と言わんばかりに、話ど真ん中あたりで超展開させて

「IT'S SHOW TIME!」

とかやっちゃう!

いや今までのなんだったのよ!
もはやなんでもアリだ。

訳が分からないストーリーも、対立と陰謀が蠢く相関図も、度肝を抜くスーパーアクションも全て、
王を称えるための装置、【ブラックボックス】でしかない!

この作品の全てが祭りに祭りを重ねるインド特有のノリが満たされていて、この映画を見ただけで5本くらいの映画を見せられた気分になるどえらい作品です。
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