ピッツア橋本

希望の灯りのピッツア橋本のレビュー・感想・評価

希望の灯り(2018年製作の映画)
4.4
"踊るフォークリフト。真夜中のダンスマーケットフロアー"

ドイツ映画。郊外の大型グローサリーストアに入社した全身タトゥーの訳あり青年の暮らしをオフビートに追った人間ドラマ。

舞台になる食品モールの映画映えする空間、フォークリフトの運転と軌道が美しい!
グッドアイデア!BGMの噛み合わせ方もセンスを感じた。

アキカウリスマキ風のシュールで言葉少ない間、誠実に生きてるつもりだけどどうしても不器用で真っ直ぐに生きられない登場人物一人一人の描き方が滋味深い。

あの女の「コーヒー奢ってよ」
というのはドイツのお国柄なのか、あの女の高飛車なのか。
わかる人いたら教えて下さい笑

ただ厳しく観ると、作中の悲劇の理由が語られなさ過ぎて、それをちょっと観る側に委ね過ぎかもとも感じた。
あと主人公が片思い相手の家に侵入するシーンがあまり効果的では無かった気がする。
まあ「そういう荒唐無稽な行動こそリアルじゃん!」と言われればそんな気もしてくるのだけれども苦笑

シークエンスの繋ぎ方として、7〜8割ピントが合っていて、残り2〜3割の舌足らずな部分は想像で楽しもう!と割り切るべき映画かな。

好みな雰囲気の分、ちょっと気に入らない所も目立ってしまった作品。

だけど総じて個性も世界観もあって良いと思う。

夜中にホットコーヒー飲みながら観ると最良の映画でした。
ピッツア橋本

ピッツア橋本