岡本fuckin拓也映画マン

コーヒーが冷めないうちにの岡本fuckin拓也映画マンのレビュー・感想・評価

コーヒーが冷めないうちに(2018年製作の映画)
3.9
"4回泣ける"という触れ込み、朝ドラ後の有村架純を起用したことから話題を呼んだ作品。

"4回泣ける"というコピーが良くも悪くも観客の心にバイアスをかけてしまっている。
演者や台本、演出によって琴線に触れものがあってこそ感涙は頬を伝うもの。コピーを見てしまうと「良いけど4回泣けなかったね」という気持ちになり、悪い評価を下してしまう。

内容については、有村架純をはじめとする演者の演技力。それが予想を超える完成度の高さを生み出している。
最近流行りのライトな小説を原作とした映画、君の膵臓を云々といったものよりも遥かに良く出来ている。
話題にならないのはマーケティングのせいであろうか、日本映画界の厳しい財布事情も透けて見える。

ただし、シナリオには致命的な矛盾を抱えており、そこが気になってしまうと感動が薄れてしまうかもしれない。

そこさえなければ、星4.0という評価になっていた。
洋画疲れの日本人に、コーヒーを片手に見てほしい作品の1つである。