パスタな名前の監督第2弾作品。
前作『大人の事情』同様、人間のエゴな部分とか弱い部分を殊更突いてくる。
もはやワン・シチュエーションじゃなくワン・プレース作品とでも言うべき、固定されたスペースに入れ代わり立ち代わり訪れる訳あり人。
序盤、この調子で続々と登場人物が膨れ上がると記憶しきれない~!と思った絶妙なタイミングで少しずつ頭の中で繋がってゆく快感。ただ、それぞれに課せられるミッションはどれも抉くて巧妙に繋がってる。
冷静で相談者に寄り添う良い人オーラを出しつつも悪趣味に弄ぶ冷酷さのギャップにどこか落ち着かない居心地の悪さが付きまとう。
ある意味途中で単調さに嫌気がさしそうになるタイミングで一息つかせるお色気ウエイトレスのポジショニングは絶妙。
ストーリーに不似合いともピッタリとも思えるムード満点の音楽センスも好み。