ひろゆき

チワワちゃんのひろゆきのレビュー・感想・評価

チワワちゃん(2018年製作の映画)
3.2
銀幕短評(#392)

「チワワちゃん」
2018年、日本。 1時間 44分。

総合評価 64点。

一過性の、刹那的で、排他的な、生産的でない、多幸感に トコトンひたる。人生には確かにそういう時期が必要だ。ただし、彼らの生き方と わたしのアプローチとの重なり度合いは だいたい 10%に満たないが。

この映画が成立するのは、ひとえにチワワちゃんの魅力が絶大であることに尽きる。顔がかわいい、表情がいい、声と仕種にぐっとくる、踊りがうまい。主役の門脇を完全に食っている。

対して、あの男が女の子に無理矢理セックスをせまるシーン、あれはまったくよくない。なにがよくないといって、ああいう強姦行為が罪なことはもちろんのこと、そのあとにつづく未練がましさ、愚かしさ。あれは男として最低である。あそこまで性交にこだわるのは、なにか彼はトラウマを負っているのか。

いっぽうで、あの同居人とのスポーツのような 明るい 一連のセックスシーン。あれはとてもいい。交尾は健全な営為だ。動物として自然な摂理だ。あの場面にはぜったい参加したくないけれど。

わたしは 総エネルギー量(総面積)一定の法則を信奉している。たとえば 恋愛でいうと、炎の燃え上がる激しい状態は ずっと長くは続かない。ある程度落ち着いたレベルの情熱なら長くもつ。つまり面積一定である。かれらのバカ騒ぎもいつまでも続くわけではない。騒げるときに騒いでおかないと、一回きりの人生 後悔する。ね、そうでしょう?

チワワちゃんをはじめとして、ショートカットヘアの女の子が多いだけでも、この映画を観る価値は じゅうぶんにある。
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