どーもキューブ

旅のおわり世界のはじまりのどーもキューブのネタバレレビュー・内容・結末

旅のおわり世界のはじまり(2019年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

黒沢清の愛のウズベキスタン




脚本監督黒沢清。


お気に入り監督、黒沢清最新作のニュース、チラシゲットしていた。
砂漠にオレンジジャンパーの前田敦子。


おさらい
立教大映画八ミリ魂がふんだんに爆発。ゴダールアプローチのようなソラシド観念映画「ドレミファ娘の血が騒ぐ」伊丹教授の後ずさりを見逃すな。

私のなかのJホラーの中で1番、90年代ベストスリーと思ってる。催眠から「ねぇ?殺してよ!」と殺意吐息。私の最高傑作「キュアCURE」劇場二回鑑賞済み。パンフ購入。黒沢清を記憶、ビデオ屋で過去作探しはじめた。

黒沢清の転換点で門外不出作品。いまじゃ見れない伊丹ミーツ黒沢の家ホラー「スィートホーム」

パソコンから出てくる電脳ホラー。アメリカリメイクされた「回路」

バディものを哀川翔兄貴と量産したケイエスエス映画「勝手にしやがれ」シリーズ

サイコパスノワール2部作2連発「復讐」シリーズ。「蜘蛛の瞳」「蛇の道」特にこの2作品の省略フィルムノワール必見!

テレビ作品だがひやりとさせる隠れた傑作草彅剛主演「降霊」
   
なかとそとと不可解な若者が魅せる黒沢SF浅野くん、オダジョーの待てっ!「アカルイミライ」

黒沢ヒューマンもの「人間ゴウカク」

木をとりまく黒沢清念願の意欲作、劇場で見て見たことなさにたじろいだ「カリスマ」


とある家族のソナタ弾く。黒沢ヒューマンもの「トウキョウソナタ」落涙した。

叫び声を魅せる「叫び」

俺を見てしまいしまいに増殖した役所さん「ドッペルゲンガー」

とりあえず俺幽霊だけど一緒に来てくれないかロードムービー。欧州映画祭参加の「岸辺の旅」

なんか隣に変なクリーピーな人います「クリーピー偽りの隣人」

旦那がある日訳わからん。そして日本はいつの間にか侵略されたヤツらに「散歩する侵略者」個人的に原作物だが素晴らしい傑作!

そんな黒沢清監督最新作。「セブンスコード」や前作「散歩する侵略者」にも出演していた元AKB前田敦子出演。海外作品とのこと。脇は豪華染谷将太、柄本時生、加瀬亮のお3人。
さながらチラシから前田敦子の海外で一本みたいな感じに見える。

新潟シネウインドで見てきた。



ある意味黒沢清の新しいジャンルロードムービー系譜。「岸辺の旅」の感じ。点々とするウズベキスタン話。

オリジナル脚本で黒沢清が考えた前田敦子で一本にした映画。 

前半のあのシーンは、完全に前田敦子危機的状況という虐めに見え思わず笑っちゃいました。黒沢清的サディズムか?!

中盤までなるほどとそう来たと思う前半の不安ひょこひょこストラット。前田敦子が怪訝な顔でウズベキスタンをうろつく前半。観客と旅するどころか前田敦子が何から逃げ惑う展開。マエアツファンはそんな意味で必見。ひたすらひょこひょこと登ったり降りたり駆け出す姿を魅せる。

そこから本作の肝となるシーンへ。はじめすんなり受け入れた。

そして中盤の不穏ないつもの黒沢清のテレビから怪電波が流れ、アッチャンに劇的変化。ラストまで導かれる。

中盤以降は、完全黒沢清のアッバスキアロスタミアプローチ丸出しの展開で苦笑いしたが、異国で怒らたアッチャンのよう。そして涙。

わかるんですよ、なんとなく。心をひらけよ!とかそんな感じの事だよなきっと。

ラストをどう見るかみなさま?

私は見たことない映像という意味では面白かった。が、前田敦子一人でやりきるのはなかなかつらいのがラストに出ちゃったのかな。
ラスト全キャストでやってもよかったのかな?とか少し考えた。

カメラマン加瀬
ディレクター染谷D
AD柄本
ミステリーハンター前田という取材番組。ウズベキスタンの道中にてみたいな物語。
さながらロケ風景はリアル。前田敦子のイッテQのよう。「これつかえる、尺まだ1分半」とかリアルなディレクタートークある意味必見。この軽率なやりとりに耐える前田敦子も必見。
この貯めが中盤に生きる。

旅のはじまり世界はおわるのかはじまるのか。

黒沢清意欲作!みなさんはどうご覧になられましたか?



さて
黒沢清の愛のウズベキスタン

AKBファン
アッチャンファン
黒沢清ファンはぜひ!

追伸
逆に考え、前田敦子で「叫び」みたいな作品も見たかったなあ。まだ産後復帰にホラーは事務所的に駄目そうだが、素晴らしいホラークイーンになりそうなアッチャンにみえる。あとドラマの活躍をファンはみたいんじゃないかしら。それからまた黒沢清作品でホラーって欲しいと考えるおじさん。
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