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ファイティン!のblacknessfallのレビュー・感想・評価

ファイティン!(2018年製作の映画)
3.6
今、一番好きな俳優マ・ドンソクの映画。

幼少の頃に養子に出されたアメリカでアームレスラーとして成功を掴みかけた時にアジア人差別から八百長疑惑をかけられアーム界を追われたマ・ドンソク。
今はクラブの用心棒に甘んじてる。

そんな時、どこか軽薄で胡散臭いげなスポーツマネージャーに韓国で開催されるアームレスリングの世界大会に出場しないかとオファーを受ける。

30年ぶりに韓国に戻ったマ・ドンソクは実母の家を訪ねる、そこには自分の「妹」だと言うシングル・マザーとその子供たちがいた。

マネジャーや「妹」とその子供達との絆を深め、アームレスラーとしての実力を発揮し注目を集めるマ・ドンソク、我らがマブリーはアームレスリング王者になれるのか!?

これ、腕相撲ってことで嫌が上でもスタローンの「オーバー・ザ・トップ」が浮かぶ。
そして、負け犬のだった男の存在証明をかけた再チャレンジのプロットは「ロッキー」なんだよ。

ロッキーは強く意識してると思う。
まず、マブリーの口下手だけど心の根の優しい木訥な役作り。
哀しげな表情から素朴な言葉を不器用に発する演技はかなりロッキー・バルボアだった笑
マ・ドンソクはスタローンへのリスペクトを公言してるんで、憧れの人をノリノリで演じてる感じがした。微笑ましい笑

ロッキーからの引用と言えば周辺人物や配置なんかも寄せてる。
スポーツマネージャーの兄ちゃんはイケメンで爽やかで気のいいやつなんだけど、金に汚い。
負けることを条件の大金の報酬を持ちかけられマブリーに八百長を頼む。
こいつ最低だな、と思うんだけど、彼の父親が友人に裏切られて多額の借金をしてることが明かされる。
シングルマザーとして生きる「妹」も生活苦からやくざから借金してその返済に苦しんでる。

これらの人達の苦境がマブリーがアームレスリングで勝ち続けることで好転していき、彼らの疲れきった心を癒してくいく。この流れはもう完全にロッキー笑

韓国No.1のアームレスラーと戦いの中で生まれる友情、これはアポロ・クリードとのそれだし。
そして最後に立ちはだかる最強の敵、こいつは強いんだけど、なかなかの人格破綻者で試合中にわざと相手に怪我をさせることを無上の喜びとしてるゲスいやつで、見た目からして悪って感じ。
ロッキー3のグラバー・ラングを思わせる。

最初から最後まで主演から脇役まで、ロッキーシリーズの美味しいとこを組み合わせて作ってる笑
なので、アベレージというか、普通に感動できる笑

マブリーのスタローン化計画映画だな笑
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