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ジュディ 虹の彼方にのギャスのレビュー・感想・評価

ジュディ 虹の彼方に(2019年製作の映画)
3.4
彼女へ、遅まきながらも世界中から心からの拍手を送るために、この映画は作られなければならなかった、そう確信するほど彼女の人生は悲しいものだった。

レニーゼルウィガーの鬼気迫る演技とルックスは、やはり胸に迫るものがある。


ネタバレ
薬を飲ませてねむらせず仕事をさせ、眠れないと睡眠薬を与えられ、食べ物を制限して太らせないなど、社長や母親による完全なる子役の子どもへの虐待なのだが、その当時は特に問題視されなかったということがわかる。
おそらくそれにより情緒は不安定で不眠症なのだが、彼女の言う通り立派に3人の子供を育てたことどれだけ彼女が頑張ったのかを思うと、そしてやっと公演を終えても子どもたちとは暮らせなかったことを思うと、あまりにも辛く胸が痛む。

「どこかに辿り着かなくても、
希望があるというだけで、
ただそれに向かって歩いてさえいれば十分だと思う」
と、おもむろに歌い出す、数え切れないほど"歌わされた"はずの「虹の彼方に 〜どこかにある魔法の国〜」
涙で歌えなくなった時、その歌を支えにしてきたであろうゲイカップルが代わりに歌い出すシーンのあまりの切なさにまた涙が滲んだ。
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