いの

イメージの本のいののネタバレレビュー・内容・結末

イメージの本(2018年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます



偶然、目にした新聞の映画評。濱口竜介が書いていた。私はえらいのでwwそれを大事にとってあった。その映画評は、こんな言葉で締めくくられている。
-これから見る人には解釈を最小限にして、この「本」にじかに触れ、一方で自身の身体をまさぐることこそ、強くお勧めしたい。-


天邪鬼のアタシは、なにかと反抗心をふるいたたせちゃうけど、でも、濱口監督の仰ることだったら、素直に言うことを聞きますぜっ!笑 はいっ、監督の仰せの通りに致します!! ゴダール全くわかってないけど、ゴダール1本しか観たことないけど、それでもいいってことですよね? 


「イメージの本」
タイトルだけでもうステキ。字幕には、「映像」という単語に「イメージ」というルビがふられているので、「イメージの本」はすなわち、「映像の本」という意味なのかもしれない。文章・映画・絵画・音楽から成るコラージュに、ゴダールの声。


なにひとつわからなかったのに、不思議といつもよりウトウトしなかった。何故かな。ホドロフスキーもそうだけど、私は爺が好きなんかもしれない。爺がなんか言い切ってくれるとうれしくなる。意味なんかわかんなくたっていい、という気持ちになる。多分、爺は、私がわかろうがわかるまいが全くお構いなしに言い切ってくれる。爺が言い切ってくれると肯定されてるように感じるのかもしれない。移動する列車の様々な映像、力強く波立つ海、時折唐突にくる爆音。これから時間が経過して、突然、この映画のひとコマを、思い出す日がきたらうれしい。突然、爺の言葉を理解する日がやってきたらうれしい。最後にゴダール爺が、希望を語る。だけど、その希望の言葉は力強くはなかった。咳き込む爺。なんだか淋しかった。希望は願いであり、願いであり続け、実現にいたることなく、かなわぬ希望のままで佇んでいるような気がした。
いの

いの