つう

七つの会議のつうのレビュー・感想・評価

七つの会議(2018年製作の映画)
3.2
『映画界よ!これがTBSだ!THE日曜劇場なのだ!!』

東京建電の営業部はノルマ達成に社員が躍起になっていた。そんな中、ぐーたら社員の八角は何故か上司からもお咎めなく過ごしている。そんな様子に興味を持った営業課長の原島が八角について調べ始めるのだが、それは会社全体を揺るがすモノに発展していくのだった…

主演は野村萬斎。

池井戸潤の同名小説を実写映画化した作品。
監督はこれまでも池井戸潤の作品をTVドラマ「半沢直樹」などを手掛けてきたTBSの福澤克雄。

ザ・日曜劇場。ジ・日曜劇場な作品です。出演者も日曜劇場でお馴染みな揃ってます。そういうのが好きか嫌いによって変わってくる。

サラリーマン時代劇、舞台演劇を劇場スクリーン鑑賞してるという風に割り切れば楽しめます。会社の不正を追いかけるという地味な物語にエンタメを加えるマンガ的な派手な演出に全力○○する役者の演技。

2018年最高興収を記録した「劇場版コードブルー」がフジテレビのTVドラマからの持ち出し方だとしたらTBSの手法がコレ。「半沢直樹」から取り入れた手法を映画をやるというのが今作。

同じくTBSドラマ出身の「アンナチュラル」のチームが作った「コーヒーが冷めないうちに」はコケてしまったので、TBSとしてはこの「7つの会議」の方面でやっていくのかもしれないですね。

今年の初めに配給会社の東宝が「コードブルー」のヒットを受けてTVドラマの映画化を積極的すると明言しました。なので、こういうのが今後、増えるのかもしれません。

実はNHKで2013年にドラマ化されている今作。
制作したのは「ハゲタカ」を作ったチームでしたがテイストとしては「ハゲタカ」と同じなのですが、あまり話題にはならなかったという意味では今回のエンタメに振ったやり方が良かったのかもしれません。

地味なストーリーに顔芸で楽しめました。オリラジの藤森もイイ味を出してた。「HERO」シリーズの八嶋智人ポジを上手くやってた。コンビを組んでるのも勝村政信だしw

とはいえ、ラストのエピローグシーンは幾ら何でもやり過ぎ。
「なくならない」と暗転したところで終われば3.5くらいにしましたが。
そのまま終わらずにお説教がエンドロールの終わりまで続くのでウンザリだった。余韻を浸るところまで家宅捜索されたのでラストは減点でした。

観た良かった点としてはOLの浜本役を演じた朝倉あきちゃんを知れたのは収穫だった。
つう

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