「国境越えちゃってんじゃん!」
観た時期が時期だったかな…
いや、それ抜きにも素晴らしい映画ですよ!!!!!
この映画についてはよく知らずに、なんとなくで観に行きました。
また、MONGOL800についてもよく知らないので、
最初の方は「これはMONGOL800の物語なのか??……でもiPhoneとか最新だしなぁ…ん??」と混乱してました。
これはMONGOL800の名曲を元に物語化した作品なんですね。
そんな混乱に加え、冒頭から"実はこうでした"という、ちょっとしたドンデン返し(というほどでもないけど)な展開のある前半20分目くらいまでは
なーんか どステレオタイプの学園モノやんけ!
とか、演技がなぁ…とか
いまいちノリきれてませんでした。
しかし!
そんな不満なんて忘れるくらい、とにかく眩しい。
自分にはもうない輝きに、真っ直ぐさに、綺麗なみんなの想いに、もう耐えきれなくて終盤は涙垂れ流しでした。
僕の大好きな「シング・ストリート 未来へのうた」や
それこそ「ボヘミアン・ラプソディ」のように、物語を紡いで行った先のクライマックスライブシーンって、そりゃ泣きますよ。ってのはもちろんあるんですが、今回は、歌い始める前から 自分でもわけわからん涙がずっと溢れてきてて、
今の自分って何やってんだろうな…とか色々考えてしまいましたね。
何故か無性に親の手料理が食べたくなりました。
現実の沖縄の基地との問題に翻弄される若者たち
それは沖縄に限ったことじゃなくて、いつの時代もどの場所も、普遍的にあることだなって改めて思いました。
また
「音楽は国境を越える!」
なんて何度も聞いたような言葉だし、実際そうなのはわかってるんですが、
本作のすごいところはそれをビジュアルで見せてくれたこと。
あの現実を隔てる"壁"と、それでもロマンチックな、音楽が国境を越えてる瞬間のなんと愛おしいことか。
MONGOL800の楽曲の素晴らしさはもちろんですが、それを紡ぐ物語の構成が見事でしたね。
しっかり娯楽映画、青春映画、音楽映画として素晴らしく、なんならMONGOL800とかよく知らない僕がゲロ泣きしちゃうところまで"物語"で持って行ったのが、本当にすごいな…と。
物語が心を揺さぶり、それに名曲が折り重なって拍車をかけて、映画となって感動を生む。
僕にとっては観た時期的なものと相まって大切な作品になりました。
僕ほどぶっ飛ばされなくたとしても、
みなさんが絶対満足する一本なんじゃないかなと思います。
あ、役者のみなさん最高でした。
山田杏奈さんの高校生らしい垢抜けなさと、底なしのポテンシャルが美しかった…。
トミコクレアさんの眩しすぎる笑顔はあと100時間見てたい。