※本レビューはあくまで一本の映画として、僕が受け取った感想です。悪しからず。
Filmarksで異例の大好評!
これは「カメラを止めるな!」や「バーフバリ」的な大ヒットする予兆!?
そんなことを思い、何も調べず観に行きました。(カメ止めもバーフバリも僕は流行りに乗るのが遅いので、今回こそは!と)
結論から言って、アニメーション映画としてビックリするくらい面白くなかったです。
終盤 延々続く説法はもう置いときます。
前作があるって知らなかったんですが、まぁ一応キャラクターの説明はあるので、一定量理解はできます。
ですが、もうキャラクターもセリフも展開も、とくに前半は5億回は観たよ!っていうような平板でステレオタイプなものばかりで、観てるコッチが恥ずかしくなりました。
ここまで観たことある展開の劣化版の羅列を見せられると、「カメ止め」級のひっくり返しがない限りは擁護し難いぞ…と思ってしまうほど。
何より観てて腹が立つのは、悪の親玉ダハールのキャラクターです。
あの風貌、喋り方、語気の乱れ方、すべてが今世紀最大にステレオタイプで、作り手の悪役像の引き出しの無さがエグいな…と。
まぁそういう"いわゆる"なキャラクターたちが巻き込まれる事態が、生命誕生の根源の部分って話なので、わざとそうしてると思うこともできなくはないですが、僕は好きにはなれませんね。
キャラクターデザインもどうかと思いますよ。
もろにデビルマンだったり、メーテルがいたり、一瞬ギーガーのエイリアンがいたり。
ザムザもどっかで見たことあるし、ゼータ星人とかフリー素材かよ!!
エロスが出てきた途端 歌が流れて幻想的な映像が流れ始めたときは、どういう気持ちで観ろってんだ!と思わず他のお客さんのリアクションをキョロキョロ見回してしまいました。
お話の構造やキャラクター云々以外にも、重要な点として
"アニメーション"の技術の問題がかなりあるように思いました。
今どき珍しくない、手描きアニメと3DCGの混在したビジュアルが本作にも多数出てきます。
ですが、今年でいうと「さよならの朝に約束の花をかざろう」は、ものすごい技術力で、その手描きアニメと3DCGが混在しつつも違和感のないものにしていたのです。
それくらいのことがある今の時代に、本作はけっこうビックリするくらいの手描きアニメと3DCGの差があります。
実写映画がワンシーンだけ人形劇になる
ってくらいの差です。
また細かい動きは基本描いてないですよね。
比べるのも野暮ですが、先述した「さよ朝」や細田守監督の「未来のミライ」、スタジオポノックの「カニと卵と透明人間」などが公開されてる2018年。
どうしてもアニメーション映画として見劣りしてしまいます。
話も色々おかしいところ多いですよ。
死んだのかわかんないキャラが、実は死んだらしいんだけど、実際は死んでなくて割とケロッとしてたり。
会員の方には好評らしいですが、僕には一切ハマらなかったどころか、前半はイラ立ち、後半は困惑しました。