アニーシュ・チャガンティ監督(デビュー作「サーチ」撮影当時20代半ば！)とセブ・オハニオン(4歳上)のインド人シナリオライターチームの新作「RUN」の公開を前に復習。
全編PC画面上で展開するという仕掛けに目を奪われがちだが、謎解きの王道をいくスリリングな展開とどんでん返しが見事だし、主要キャストがアジア系(奇しくも「クレイジー・リッチ」の1週間後の公開)なのに全米でスマッシュヒットしたという点でも時代を画する作品となった。何より純粋にエンタメとしておもしろいのがいいよね！
マーゴット・キム失踪事件を追う父親のデヴィッドと捜査担当のヴィック刑事。SNSに残された痕跡を辿ると、そこには誰も知らない娘の隠れた実態が……。この映画を見てネット上の黒歴史を封印した人は多かったに違いない😎
撮影にはGoPROもiPhoneもウェブカメラもドローンも隠しカメラも使われた。すべてPC画面に投影されるので、むしろ少し画質が粗いくらいのほうが臨場感が出る。オンラインチャットやフェイスタイム、Googleマップ、Facebook、YouTube、Twitterのタイムラインも全部つくり込み、チャガンティ監督自ら全役柄を演じた簡易版の動画をまず撮影し、次に役者の演技を撮影して、その映像を簡易版にはめ込んでいったという凝りよう。2人は映画の新しい言語を発明した。
iTunesエクストラを見れる人はイースターエッグの解説動画を見てほしい。本来なら野暮なんだけど、セブからのメールには笑ってしまった。
fish_n_chips
△2021/06/15 Apple TVで3回目鑑賞。スコア4.6
今年劇場で見た中でいちばんよかったかも。
△2018/110/04 109シネマズ二子玉川で鑑賞。スコア4.5
