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メン・イン・ブラック:インターナショナルのsomaddesignのレビュー・感想・評価

5.0
ねえ、ここ噛んで!ここ!噛んで、ここ!

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「クリード」シリーズを皮切りに、ここ数年テッサ・トンプソンを見る機会が増えたけど、いまいち顔と名前が覚えられない女優さんの一人。作品ごとに求められる役に応じて、全然違うキャラクターを演じ分けてて、違う作品で見かけ時に同一人物だと気づけない。「ソーと一緒に暴れてるのって『クリード』の嫁か!」。単純に自分が老いて、人の顔と名前を覚えるの苦手になってるせいもある。



MIBシリーズってハリウッド映画らしい大予算にモノを言わせて、豪華で見たことのない世界を見せてくれる一方で、そこはかとないダサさがある。B級映画をフルスイングで作ってる感じが魅力だと思う。
なんかこう……洗練される気がないっていうか。掃除が行き届いてなくて、ガサツで大雑把な町中華の魅力に近い。

旧シリーズとコンビの関係性が逆になってるのが面白かった!
前作の未熟で脳筋だが熱い新人とミステリアスだが頼れるベテランのコンビから、優秀な新人と頼り甲斐のない先輩。とにかくエージェントMが優秀すぎて、いろんな事態にすんなり順応できすぎる(;´д`) 初めて見る武器の取り扱いも完璧だし、サバイバル、フリークライミングetc…初期能力がすでに高すぎる! 主人公の成長過程を楽しみにしてると肩透かしを食う。
クリヘム演じるエージェントHのポンコツ具合が絶妙で、見てる人をイライラさせないギリギリを攻める。クリヘムはやっぱりバカが似合う♪(´ε` )

宇宙人のデザインが絶妙に気持ち悪いのも前シリーズを踏襲してて嬉しい😆 MIB内部のモブシーンで毎回様々な宇宙人が出てくるのもお馴染み。パーティピーポーな両生類系宇宙人の造形だったり、青い猿みたいな用心棒の凶暴さ滲むデザインが絶妙にブサイクでいい!(バナナマン日村さんハリウッド進出したのかと思ったよ)昨今グッズ展開狙いで過剰にKAWAIIを推してくるキャラデザインの逆張り。
今までのグチャグチャゲロゲロ風味が減った分、お子様からお年寄りまで間口を広げてるのは賛否分かれるところ。


マスコットキャラ:ポーニィの声を担当したのはクメイル・ナンジアニ。「ビッグシック」の主演・脚本での活躍が記憶に新しい。忠実な家来なのか、不遜な腰巾着なのか独特で面白かった。ポーニーも初期能力が何気に高くて結構無敵。不意打ちとはいえ、あの女王を守れなかったの不思議だわ。

不満を上げれば……
今作の悪役・ハイブが具体的に何がどう脅威なのか見せてくれないので、クライマックスで危機感に欠けるっちゅーか、盛り上がりに欠けた。
エージェントHがポンコツ化してしまった理由がわからないし、後々の展開を考えるとエージェントTが説教して改心させようとしてるのも不思議。
監督とプロデューサーで喧々諤々、脚本が二転三転してしまって監督が度々降板を申し出た騒動が影響してるのか、中盤以降物語が破綻しまくってる。派手な絵ヅラの為だけの騒動が続く。

スポンサーのレクサス、ポール・スミス、ハミルトン…への完璧な気遣いも素晴らしく、見終わったらちゃんと車とスーツと腕時計が欲しくなった。全然買えないけど(;´Д`A


何はともかく自分にとっては、アバンタイトルの音楽に乗せて超縦長なフォント(好事家の間では『Men in Black Credits FONT』とも)でクレジットが流れてくれればMIBの6割は楽しんだ。
欠点やツッコミは忘れて

55本目
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