FujiNori

愛がなんだのFujiNoriのレビュー・感想・評価

愛がなんだ(2018年製作の映画)
3.6
今泉力哉監督作品リバイバル上映としてトークショーの回を鑑賞。

この映画、最初は岸井ゆきのさん演じるテルコが可愛そうで、成田凌さんが演じるまもちゃんが許せない!

そんな、感情が芽生えるのですが、実はもっと奥深く恐ろしい物語だと言うことを数回見て理解しました。

監督もトークショーでいってましたが、この作品はテルコのナレーションが定期的に入ってきます。

物語を分かりやすくという効果もわかるのですが、反省してるようでしてないテルコの心情も実はよく表現してるんですよね。

可哀想といえば、若葉竜也さん演じる仲原が最強。恋人には絶対服従、何があっても裏切らない。
それこそが愛と信じて疑わない青年。一番可哀想ですが、彼は成長します。

我儘な国王はもちろん、その我儘を聞く配下の方が悪いのではないか。
彼は悩んだ末、配下であることを辞めます。

この映画、テルコとマモちゃんは正直アタマイタイ展開ですが。仲原と葉子は凄い良いんですよね。

この二組の対比が映画を引き立ててます。

結論テルコは全く成長しないのですが、監督曰く成長するばかりのヒーロー描くより、変われない人を見ることで、自分自身に過度な期待を持たないコトも必要なのかもしれませんね。

しかし今泉力哉監督は、トークショー後も入口までお見送りをしていました。なかなかこんな監督もいないですよね。ちょっと感動しました。
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