109mania

愛がなんだの109maniaのレビュー・感想・評価

愛がなんだ(2018年製作の映画)
3.0
仕事は中途半端で解雇され、オトコ依存(というよりもマモル依存)が目立つテルコは、最初、同情的に上から目線で見守る対象だったはず。ところが、話が進んでいくにつれ、守以外の対人関係の中には弱さのかけらも見出せない。むしろ守に尽くす姿は筋金入り。その人物設定が秀逸だ。
青、葉子、守、そしてテルコのシンメトリックな関係性もなかなかメッセージ性に富んでいてよかった。

原作者の角田光代といえば、どちらかというと、もっと硬派な感じの小説家だと思っていた。ぜひ原作を読みたい。映画化にあたってはかなり今ふうの人物像にアレンジしているのではないかと予想するが、答え合わせが今から楽しみだ。
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