シンプルに科学者、研究者の苦悩を描く作品かと思いきや、妬みや嫉み陰謀などの要素も絡み、時間も行ったり来たりして、少し迷いながらの鑑賞だった。
基礎研究成果や技術そのものを恨むのは筋違いだとは思うが、それらが戦争に使われて多くの命が奪われた結果の重大さから自由ではいられるわけもない。それは本人自身の苦悩にもあらわれる。その苦悩に真正面から向き合うような映画であることを期待していた。
実績のところどうだろう。私にはあえてフォーカスを少しずらして描いているように思えてしまった。
私はオッペンハイマー氏に対して少し過罰的なのかもしれない。
