Nちゃん

愛がなんだのNちゃんのレビュー・感想・評価

愛がなんだ(2018年製作の映画)
3.4
28歳のOL山田テルコ。マモルに一目ぼれした5カ月前から、テルコの生活はマモル中心となってしまった。
仕事中、真夜中と、どんな状況でもマモルが最優先。
仕事を失いかけても、友だちから冷ややかな目で見られても、とにかくマモル一筋の毎日を送っていた。
しかし、そんなテルコの熱い思いとは裏腹にマモルはテルコにまったく恋愛感情がなく、マモルにとってテルコは単なる都合のいい女でしかなかった。
テルコがマモルの部屋に泊まったことをきっかけに、2人は急接近したかに思えたが、ある日を境にマモルからの連絡が突然途絶えてしまう。


大好きな今泉監督の作品ということで期待しまくっていましたが、んーこれは正直共感はできない、というか見終わった後もっと自分が窮屈になると思ったが全然だった。正直、感想はない。

マモちゃんにとってテルちゃんはただの都合のいい相手(セフレ)
ナカハラはヨウコちゃんに想いを寄せているがこちらも都合のいい相手(セフレ)
だがスミレが現れることによって、マモちゃんはスミレに想いを寄せる、だがマモちゃんはスミレにフラれる、それでも友達として仲良い二人はテルちゃんとも遊ぶようになり、テルちゃんのおかげでマモちゃんはスミレと会うことができるようになった。


なんていうか、好きな人にはやっぱ好かれたいからどうしても下手に出てしまい気を遣ってしまう。それは男も同じだし、誰だって好きな人には好かれたいもんだ。
自分がその人とどうなりたいかだけで。

きっとこの映画に共感できない人はテルちゃん側になったことがないから。
マモちゃん側の人間は自分が悪いことをしている自覚がないからヨウコちゃんみたいにマモちゃんを貶せるんだ。

でもテルちゃんみたいにマモちゃんにフラれ、自分に完全に気持ちがないと分かってしまった以上もうこの人とどうなることもできないと知ってしまったら、この関係を切ることすらどうでもいいと思ってしまうのではないか。
良くも悪くもならないのなら、今以上悪くならないように現状維持のままどうしたら今の状態を保てるかが鍵になってくるわけで。
例えばそれが他の人を紹介してもらうという名目でも。

それを執着と言えばそうなるのかもしれないがそれも違う気がするし、逆になんでこんなに付きまとう理由があるのかも気になるところだ。

でもやっぱり今泉監督なので、女目線での好きについて、男目線での好きについて、目線だけでの心情のやり取りや第三者を使っての主人公たちの気持ちの変化の魅せ方が非常に上手い。
今作でも「好き」について「愛」についてとてもリアルに繊細でガチなラブストーリーを見させて頂いた。
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