チッコーネ

ダブルデート 美しき罠のチッコーネのレビュー・感想・評価

ダブルデート 美しき罠(2017年製作の映画)
2.7
監督の初長編作のようで「娯楽作品に徹しよう」という意図だけは伝わってくる。魅力的な俳優をキャスティングして、凝った撮影技術を用い、多くの時間とお金かけているだろうに、「言いたいことは、特にない」というのも、すごいけど。
インディバンドやグライムラッパーとの絡み、コミック調のタイトルロールなどが散見されるものの、それらのカルチャーを作品世界へ融合させるまでには至っていない。
唯一面白かったのは、奇妙な家族の誕生日パーティの場面で、ドグマティックな白人一家がゴスペルに興じるという演出が、とてもシュールだった。このタッチを突き詰めれば良いのかもしれないが、長編をもたせるのは難しそうだ。