dm10forever

ランボー ラスト・ブラッドのdm10foreverのレビュー・感想・評価

3.5
【老兵は死せず】

今年の頭に「おかえり寅さん」を観たときの感覚が頭を過る。
スタローンも年取ったなぁ…と。

ある意味では「終活」のような作品なんだけど…ランボーってこんな感じだったっけ…。

とにかく唖然となるほどに中身がなくて、悪い意味で「あっという間」に終わってしまった。

ある意味潔いとも言えるくらいの勧善懲悪なんだけど、今回の悪役(メキシコの人身売買組織)も、そこまで「強大」「凶悪」な感じがなくて、正直コイツらじゃランボーは倒せないでしょ…って逆に心配になってしまう😅

ガブリエラに対する思い入れも台詞では補っていたけど、それほど深いものを感じる前にあっという間に退場。
途中でランボーを助けてくれたカルメンもそれほどストーリーに関係なく。

その昔、それこそ自分が若かりし頃に観ていた「ランボー」はヒーローのような存在だった。
今で言う「戦争におけるメンタル面」をフィーチャーするような類いのものではなく、応援したくなる無敵のヒーローだったのだ。
しかし時代は変わり、もはや今の戦場にランボーの居場所は失くなってしまった。
そう考えると「僕らのランボー」には生きずらい世の中ということかもしれない。

とは言いつつ、ラストの殺戮シーンは鬱憤を晴らすかのような、文字通り「爆発」だった。

(そんな人数で勝てるわけないじゃん)

そんな予感は見事に的中。
見事なほどに「ホームアローントラップ」に引っ掛かる悪党たち。
ただし、残念ながら仕掛けを作ったのは殺す気満々のランボー君。
さすがR15。
頭は吹っ飛ぶ。足はもげる。首もぶった切る。仕舞いにゃ心臓えぐり取る。

ランボーが強いのか、奴等がモブなのか…。

余計な味付けをせずに「直球」と言えば直球。

突っ込みどころは相当多いんだけど、これも「ランボー」だと思えば、ありっちゃありなのかな…。

欲しがりすぎたのかな…。
もうちょっと「揺り」とか「フリ」があるとランボーの怒りのバロメーターが振り切れる感じにも説得力が出たのにな~と。

好きなんだけど、イマイチ乗りきれないまま終わっちゃった😅

もう一回DVDとかでも観たら印象変わるかな…。
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