Punisher田中

ライリー・ノース 復讐の女神のPunisher田中のレビュー・感想・評価

3.8
ロサンゼルスの郊外で夫と娘の3人で少々金欠に悩まされながらも幸せに暮らしていたライリー。
しかし、幸せな娘の誕生日に、麻薬組織による襲撃によって夫と娘を奪われ、命辛辛生き延びたライリーは、犯人逮捕の為警察に協力するのだった。
即座に犯人を発見し逮捕したが、裁判では証拠不十分との事で犯人の保釈が決定。
司法、警察の力は何の役にも立たず、ライリーは姿を消すのだった...まるで最初から存在しなかったかのように。
それから5年後、復讐のため再びこの街に舞い戻ってきたライリー。
果たしてライリーは復讐を果たす事ができるのか...?

「母は強し」という言葉は本当だが、この母親は強過ぎる....いつの間にか、普通のママが復讐の過程でスラム街の守護天使に。
やっぱりリヴェンジェンス物は素晴らしいと教えてくれる作品。
子と伴侶を亡くした悲しみを全面に押し出す表現が強く、哀愁が漂うようないつものリヴェンジェンス物と今作は全然違い、悪への復讐心を強く押し出し、アクションノワールに徹底した感じがした。
特に、車内でイチャコラしてるかと思いきや、ギャングを車内でブチ殺し、傷口にウォッカをかけ、自力で縫合する所から始まるめちゃくちゃ渋い序盤のシーン。
徹底的にギャングや鼻につく奴らをぶち殺すという強い殺意を感じられて大好き。

それに、ギャングの潰し方が徹底的なのもいい、いくつかの死体を仲良く観覧車に吊るしたり、ワクワクするギミックで拷問の末に爆破させたり、復讐対象が憎たらしい分、ここまで徹底的にボコってくれるとスッキリする。
ただの復讐者というだけではなく、悪に傷みを受けた者だからというのか、復讐対象以外の悪もブチのめすところもいいね、ここら辺はデス・ウィッシュにも通ずる所があるね。
今作も他のリヴェンジェンス物同様、警察、法の力は無力で無能。やっぱり自分以外はアテにしちゃダメだということを教えてくれる。
アクションシーンもかなり力が入っており、次々と敵を殺していく様はさながらママ版ジョン・ウィック。ざっと30人は殺してそうだな....KSGを携えた銃撃シーンが個人的には良かったな。
アクション物としては本当にいい作品だったので、今度はダークヒーローもしくは、復讐代行路線で是非2作目も作って欲しい。