Morohashi

ポリス・ストーリー 香港国際警察のMorohashiのレビュー・感想・評価

4.0
◯メッセージ
この映画のメッセージは「いいから行動を起こせ」だと感じた。
言葉で説明してもどうにもならず、行動で示していくしかないことってたくさんあるよな、と感じた。

映画ではジャッキー・チェンが濡れ衣を着せられ、身の潔白を証明するために動くというマイナスからのスタートということになった。
その状況で「僕は悪くありません」と言ったところで、たとえそれが本当だったとしても、信じてもらえる可能性がそんなに高くはないということは、残念ながら私たちは経験則で知っている。
だからこそ、YouTubeのような動画コンテンツは、本などのコンテンツに比べて読みやすいというだけでなく、やはり証拠を見せられるという訴求力に優れているんだろうなと感じた。

そして、やっぱり考えるのは「裏切り」、特に正しいと信じているものの中で起こる裏切りっていうのがマジで厄介だなと感じる。
正しいと思っていたものが、実は嘘でしたってなると、全てのことを疑ってかからなくてはならなくなり、半端じゃない労力がかかり、そもそもそれを信じることにした経緯すらも吹っ飛ぶほどの負担を強いられる。
やはり正しいものは正しくあってほしいし、そして一方で組織としては「自覚を持て」みたいな精神論では限界があると感じた。


◯映画として
映画としての見ごたえは何と言ってもジャッキー・チェンのアクション。でもよく見ると、スタントたちもかなりの動きをしている。
映画の序盤の方で、村の民家を車が突っ切って村ごとぶっ壊すシーンがあるが、あれ?この映画見たっけ…?と思っていたら、これはバッドボーイズ2バッドの元ネタ。
そしてその後バスに傘でつかまって引きずられるシークエンスが続くが、それは危険すぎませんか?? と心配になった。
そしておそらく、これまでの映画史上で、アクションシーンで一番ガラスを割った映画ではないだろうかと思う。

総評を記すと、見る前はジャッキー・チェンのプロモーションビデオ的な位置づけなのかなと思っていたが、見てみると意外と骨太なストーリーで楽しめたなと思う。サスペンス・アクション・コメディーがいいバランスで配合されていて、面白かった。
Morohashi

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