久々に「すごく良いものを観た！」と言いたくなる作品でした。
前の日本最大の悲劇となる大戦に関わる物語。
「数学で戦争を止めようとした男」というキャッチコピーが、完璧すぎるほどに当てはまっていた。
戦争へひた向かう日本軍の歩みを「数学」という学問でどうやって止めるというのか…。
そもそも戦争と数学がどう関連付けられ、何をどうすれば戦争を止めることになるのか。
いろんな疑問と期待が重なり、予告編からワクワクさせられていました。
「戦争」というテーマを掲げ、重々しい雰囲気で始まった作品は、初っぱなの大規模かつ大迫力の戦闘シーンで、巨大軍艦の重厚さと美しさ、銃器の乱射や爆撃による凄惨たる戦闘などを、VFX技術の進歩によりリアルに再現し、度肝を抜く戦争描写で一気に作品へと引き込んでくれました。
戦争というクライマックスとも言えるシーンから始まる物語の展開により、主人公を表したあのキャッチコピーがすごく深い意味を含んでいることに気付く。
史実という事実を踏まえれば、戦争を止めれたのかどうかということはネタバレではなく、ここに、あのキャッチコピーの「止め" ようとし "た男」という絶妙なる言葉の使い方に大きく唸らされてしまった。
誰もが、戦争をしたいわけではない。しかし、せざるを得ない状況では勝たねば先は無い。
そんな時代背景の中で戦争を止めるべく奔走した人達の「闘い」の物語。
この作品で描かれている闘いは、前の大戦そのものではなく、戦争という舞台の上で繰り広げられる
"軍事費獲得戦"という「机上の攻防」である。
大国との戦争の先に見る日本の未来のため、各々が信ずる最善案を通すべく様々な策略や妨害が絡み合う中、二転三転する勝利への道。
ここに、あの大戦の裏に秘められた思惑を知る。
最後の最後まで気を抜けない展開に食い入るように観入ってしまいました。
日本が誇る世界最大かつ最強の戦艦「大和」を巡り、繰り広げられる論理戦争の果てに辿り着く悲劇の真実を刮目せよ！
『キミはこの作品を観たいとおもわないのか！？
…変わってるな』
