失われた15年。
でも、人生はいつでもリセットできる。
人生の折り返し地点に差し掛かったアニー。イギリス南部の海岸沿いの街で腐れ縁のダンカンと暮らしている。
ダンカンが心酔する、1990年代の米のロックシンガー、タッカー・クロウ。
部屋に飾られている、若く瑞々しく美しい、タッカーのポスターにウットリする。
すっかりおじさんになった、イーサン・ホーク演じる現在のタッカー・クロウ。
この3人が織り成す奇妙な関係。
オルタナティブロックが心地いい。
ありえないようなシチュエーションだけど、なんだかしっくりする。
いい大人なのに、未熟で不器用なのが親近感を感じからか。
博物館を訪れた年配の女性の言葉にアニーは自分の人生を見つめ直し、タッカーは20年前に表舞台から忽然と姿を消した事実と向き合い、その後のどうしようもない人生から脱却できるのか。
ラストの余韻も心地よい。