Sachika

ふたりの女王 メアリーとエリザベスのSachikaのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

メモ。

16世紀の英国に君臨していた2人の女王、スコットランド女王メアリー(シアーシャ・ローナン)とイングランド女王エリザベス(マーゴット・ロビー)をテーマにした映画。

W主演ぽいけど、流れ的にはフランスの国王と結婚していたメアリーが、国王の死後 スコットランドに戻り、真の英国統治者は自分であると、イングランドのエリザベスと対立。
再婚・出産いろいろあって、最終的に処刑されるまでの、メアリーの一生を描いている話に近いかな。

対立といっても、お互いの性格、結婚観、政治論等は真反対なのに、同じ時代に男たちに負けずに女王として君臨したという共通点は、この二人にしかわからないもの。
お互いに共鳴する部分もあるし、妬む気持ちや憧れる部分もあるし、女性にしかわからない部分をうまく描いているなあという印象。

エリザベスは、メアリーの若くて、可愛くて、女王として政治を動かしながら結婚して、子供も産んで、っていう部分に憧れる部分はあるものの、
自分は王として「男」であるべきだという信念を曲げない。
(だから結婚と出産をしない)
でも自分の愛人をメアリーの再婚相手として送り込むことが、本当は物凄くいやだったり、メアリーとの対面時に姿は見せないつもりだったはずなのに、新しいかつらで自分をよく見せようとしたり、「女」が垣間見えたときにすごく人間らしいなあって思って、かわいく見えたり。

メアリーは恋に奔放!と見せかけて、自分が英国の真の女王であることに誇りをもっていて、イングランドを未婚のエリザベスが統治するなら、エリザベスの死後は自分の子供をイングランド・スコットランドの王にするという約束の手紙をエリザベスに送るくらい計画的。
結婚相手が「結婚したからには自分が王だ」という態度にも全く耳を傾けず、(男と不倫されたのもあって)旦那を子孫繁栄マシーンのごとく扱ってるのとかすごい。

だからなんとなく(見た目は)メアリーが可愛くて、エリザベスは醜いって感じの扱いだけど、中身の演技をみるとメアリーのが強かで、エリザベスは弱いって感じがするんだよなあ。

話は史実にフィクションを混ぜてーって感じだけど、なかなか面白かった!
Sachika

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