けい

ROMA/ローマのけいのレビュー・感想・評価

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)
3.2
個人的にはあまり好きになれない映画でした。
やはり自分は、きちんとしたストーリー構成がされている映画のほうが合うのかもしれません。。

しかし。このタイプの映画はあまり見ないのですが、心にぐっとくる場面もありました。
主人公を中心に、ドキュメンタリーのようなリアルな作りになっていて、それだけにフィクション映画らしい大げさなセリフや展開がなくても、そのシーンが今身近に起きている、あるいはどこかで今現実に起きているであろう、という感覚にさせられます。
大きな展開を設けたり、壮大な音楽がなくても、心に訴えかけるものがあるのは、この映画の素晴らしいところだと思います。

個人的には、お金をかけた大衆向けの派手な映画の方が見ていて楽しいのですが、こういった作品は自分にとって新鮮であり、これをきっかけにして、同じような作品も見てみたいと思いました。

ただ、この映画に関して一つだけどうしても感想を述べたいシーンがあります。それは分娩室でのシーンです。
凄く切なくなりました。心が詰まりました。
悲しい音楽や有名な役者、カメラワーク。そんなもの一切なく、ただただその場面を映しているだけ。なのに、こんなに胸が苦しくなるのは、よりリアルに感じたからに違いありません。そこに関しては、素晴らしい映画です。
けい

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