監督の過去がモノクロの画面の奥深くまで愛に満ちた映像で鮮明に描かれていて、まるで宝石のように全てのシーンが輝いている素晴らしい映画でした。
周囲の苦悩を幼さ故に理解できなかったということは罪ではないけど、大人になりそれを理解することで贖罪を果たすという行為自体の清らかさは素晴らしいと感じました。
映画を見進めるうちに、自分の過去や家族の過去と重なる部分がありいつのまにかどっぷりと感情移入していました。
メキシコの60年代後半から70年代初頭にかけての激動の時代を背景に、そこに生きる人々の普遍的な生活を描いているという意味で「この世界の片隅に」と似ているなと感じる部分がありました。
この作品がNetflixでいつでも観られるなんて本当に貴重な時代に生きてるなと思います。
