暴漢に投げつけられた石が頭に当たり、すべての記憶をなくしてしまった総理大臣(中井貴一)。生まれ変わった彼は、はたして日本の政治を変えることができるのか...という話。
アイデアとプロットは抜群に面白い。ただ映画としてのテンポが悪い。演出がクドイ。駄作ではないが、傑作の域にははるかに及ばない。
いつも思うことだが、三谷幸喜は脚本に専念して、監督は他のひとに任せたほうがいいのではないだろうか。三谷映画で無条件に笑えたのは「12人の優しい日本人」(監督は中原俊)だけだもんなあ。
ちなみに、役者陣はみんな好演している。喜劇がうまい中井貴一。悪い人のようで悪い人じゃないディーン・フジオカ。小池栄子の秘書が小池栄子史上最高にキュート。木村佳乃があんなに英語できるとは思わなかった。シンゴジラの米政府高官も彼女がよかったのでは。