HicK

記憶にございません!のHicKのレビュー・感想・評価

記憶にございません!(2019年製作の映画)
3.8
《三谷氏、カムバック》

【政界激震】
『「記憶にございません」って言ってる政治家の記憶を本当に抹消してみた』っていう監督の発想がグッとくるw。政治の洗脳が解かれ"人間"として自分の行動を客観視していく姿は風刺も効いている。

日本政府っていうお堅い舞台設定上、コントチックなリアクションや行動に違和感もあるが、見慣れてくると「もっとやれ」と悪ノリしてしまうぐらいには見入った。久々に"私が思う三谷監督"が戻ってきた感じ。

【イチオシキャスト】
個人的に木村佳乃と宮崎エマがツボだった。ヒラリーをイメージしたかのような木村のアクセントとエマの通訳感溢れる棒読みの演技が最高だった。

【意外にも刺さるメッセージ】
『人は変わろうとするけれど、プライドやこっぱずかしさが邪魔して変われない。でも何かが起きれば全てを忘れて変われる理由になるのかもしれない』。これ、分かるわw。意外と身近なメッセージ。まさかの三谷作品で。

【ただ】
様々なエピソードがある中で、クライマックスの決め手となる盛り上がりは感じづらかったかな?。

【総括】
とにかく、コントとして見ればとても面白く、映画ならではのメッセージも含んでいて久々の三谷監督カムバックという印象を受けた。
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