-リメイク版民王を作ったキレイな三谷幸喜-
ドラマ化された「民王」とほぼ同じプロット。しかし「民王」のような強引な展開でも、本作の方が不思議な説得力がある。
三谷幸喜作品らしい「小ネタ」が連発し、それが登場人物をキャラ立ちさせているので、この映画の中においては全てが自然に見えるのだろう。
毒ッ気はほとんどないファンタジー。でもファンタジーと割り切っているからこそ、すべての「しがらみ」から自由な作品だった。
この作品、とにかく小ネタがことごとくツボに入り、痙攣しながら笑っていたw。特に木村佳乃さん演じるアメリカ大統領と宮澤エマさん演じる同時通訳者のやりとりは凄い。
おディーン様が「民王」の高橋一生の役回りで、この秘書官役は彼しか出来なかった。タクシーの後席でむさ苦しいおっさん二人にむぎゅーと挟まれているおディーン様は笑いの破壊力高い。
小池栄子さんの秘書官もやさぐれと純真がまじりあった素晴らしい演技だった。
三谷さんは脚本家なんだけど、オケの指揮者というか演出家的な脚本で、個々のキャラの絡みが本当に味わいがある。
