-全裸かと思ったらちゃんと履いていた
「今度のシンの庵野監督は全裸で欲望剥き出し」と聞いていたど、見終わった正直な感想としてはしっかりお盆の下にパンツ履いていた。
確かに学生の時に制作された「帰ってきたウルトラマン」のような雰囲気もあるのだけど、オリジナルへのリスペクトと敬意、そして受け継いだレガシーを次世代に繋ぎたいという愛に溢れた作品だった。
キレイで抑制された作品
ただ、エヴエヴを観た直後だから余計に思うのだけど、庵野秀明監督はもっと我を出しても良かったのではないかと思う。「僕の考えた最強のライダー」にしたくなかったのも分かる。でも、トップやシンゴジラの時のように「古い皮袋の中に酒とドラッグと全ての悪徳を混ぜて強烈な化学反応させた」作風の方が好みかな。
登場する隠しキャラにしても、とても繊細な配慮がされているのはわかったけど、どうせなら今川監督の「ジャイアントロボ THE ANIMATION 」のように徹底的にパンツ脱いだ方がリスペクトと狂気が混在した何か、になっていたかもしれない。
しかし冒頭や終盤のシーンは、舞台セットのような削ぎ落とされ方で素晴らしかった。余計はノイズが一切ないピュアな特撮への恋文。
映画としての評価には困るけど、庵野監督はこういうプライベートフィル的な作風が一番似合ってると感じる。
