PANDADA

コードギアス 復活のルルーシュのPANDADAのレビュー・感想・評価

4.0
「劇場版コードギアス 反逆のルルーシュ」三部作の続編。

悪逆皇帝ルルーシュの死から1年が経過した光和2年。神聖ブリタニア帝国ですら跳ね除けていた戦士の国ジルクスタンの難民キャンプを訪れていた世界人道支援機関のナナリー顧問とゼロ(枢木スザク)は謎のテロ組織の襲撃を受け虜になってしまう。シュナイゼルから極秘調査の命を受けたカレン、ロイド、咲世子の三人は偶然居合わせたC.C.をトラブルに巻き込んでしまうことになるが、C.C. はある男を連れていた、、、的なお話。

2時間という限られた枠の中で、ギアスによる頭脳戦、知略を尽くした戦略、ナイトメアの白兵戦のみならず、TV版でもあったコミカルなパートまできっちり入れ込んだ脚本はお見事。
「コードギアス」らしい魅力は存分に発揮されています。

キャストも実に素晴らしく、今までのキャストに加え、新キャラはベテランと新進気鋭を絶妙に配しており、彼らの演技が冴え渡ります。戸田恵子、大塚明夫、高木渉のベテラン勢の演技は真に神懸かっています。

やや、残念に思ったのが音楽。TV版やそれに準拠した3部作のBGMって素晴らしかったのですが、本作はBGMの印象がほとんどないですね。。
短い話だったから耳に残らなかったのかもですが、やはりTV版は素晴らしかったなぁと。

さらに言うなれば、ストーリーはやっぱ気に入らないですね(笑)。
元々劇場版はTV版に比べてカタストロフをかなり回避したカタチでしたが、それゆえに突き刺さるものが足らん!と思ってたんですが、本作のように続いてしまうと、ねえ、これ、どうしたものですかね(笑)?

まあ、観たかったのは確かなんですが、ストーリー的に綺麗に締められていたのをこじ開けたというか、ねじ曲げたというか、劇中のスザクの言葉を借りるなら、「君はまた嘘をついたのか?!」と。

まあ、それでも、ラストまで観ると少し救われるというか、良かったねと思えるというか、なんというか良い意味でズルい終わり方ですね(笑)。

この終わり方があるからまだ許せる的なとこはありますよね。

なんだろう、同じサンライズの「新訳 機動戦士Ζガンダム」のラストに近い感想ですかね。

個人的にはやはり「コードギアス」のストーリーはTV版が秀逸だし、あれこそが正史だと思ってますが、それでも、キチンと楽しめた一作でした。
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