これは ラストの展開が衝撃的なのです。
ドキュメンタリーを観ているかのようで
ララ役のビクトール・ポルスターは 実際は男性のバレエダンサー。
ですが とても美しく 演技もリアリティがあり 引き込まれました。
ララは男性ですが プロのバレリーナを目指す女性として
バレエスクールに入学します。
より男性的に身体が変化していく年頃で
その生育を止める治療をしながら バレエに打ち込みます。
足の指は血にまみれ それはそれは辛そうなレッスンを。
そのスクールは彼女を女性として認めていますが
女子の中には 興味本位からララに辛い仕打ちをするのです。
受け入れられていても ちょっとした配慮のなさで
本人は酷く傷付いてしまう。
加えて 性転換手術を予定している彼女に
身体の酷使による異常から
バレエを断念せざるを得ない状況になってしまいます。
そこで取った彼女の決断が···
そこまで彼女は切望していたのだと
思いが強く伝わるものでした。
彼女を十分理解していて
女性として認めていて
将来の彼女の希望をも応援していた父親であったのに
この悲劇となってしまいました。
この結末は 親と話したがらない思春期特有のものが招いたのもあるかもしれない。
親が100%応援していても
本人の苦悩は計り知れないものだという事が
痛いほどに響いてくる物語でした。
