黒人天才ピアニストの"ドクター"シャーリーとイタリア系アメリカ人のトニー。雇用主と運転手という関係ながら、ツアー道中での出来事を通して互いに心を通わせていくヒューマンドラマ。
横暴で口も悪いが、自分が認めたものには心を許して気さくに接するトニーのキャラクター性に惚れる。問題が発生すると物怖じせずに解決していく有能なトラブルシューターぶりを発揮するが、普段は悪ガキのような行動でシャーリーに叱られる様は紛れもなくコメディ。
人種差別がメインテーマな訳だが、随所に笑いのシーンがあり、重たすぎることなくストーリーを楽しめる。
黒人というだけで白人から差別され、虐げられる地位でもないので他の黒人からもいけ好かない奴という見方をされる。絶対的な孤独を抱えながら生きてきたシャーリー。そんな中で徐々にトニーには自分の思いを伝えることができるようになっていく。
もしかすると人種差別というテーマをきれいに描き過ぎてるのかもしれないが、ラストシーンは心がほっこりして温かい気持ちになる。こういう終わり好きやなぁ。
